成人の日の由来は?成人式はいつから始まったの?

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1月には、日本の多くの地域で成人式が行われますね。

昨今は「荒れる成人式」とニュースで取り沙汰されることもありますが、盛装して名実ともに大人であることを祝われることに、晴れやかにけれど凛として臨まれる人も多くいます。

この成人式、近代になってからの行事のような印象がありますけど、実際のところはどのなのか、調べてみました。

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成人の日の由来は?

成人の日の由来を調べていくと、男性は奈良時代頃からあった元服、女性は平安時代頃の裳着(もぎ)にあります。

どちらも、成人を表す儀式として15歳で執り行われていました。

20歳を成人とする流れは明治以降になるのですが、その年齢を基準にした考えには、中国で古代に20歳で行われていた加冠の儀にあるのではという説があります。

どのような経緯で決められたかは別の話として、20歳=成人という認識は明治時代の法の制定であり、現在は諸外国と照らし合わせたときに、それでは遅いのではという流れになり、選挙権を18歳にとなっていますね。

これにより、成人の年齢自体も変わるのかどうかは定かではありませんが、大人の責任を担い活躍して欲しいとあるのが成人式であることに変わりはないでしょう。

成人の日が第2月曜日である理由

現在の成人式は、1998年に祝日法が改正されて1月第二月曜日となっています。

これは、祝日のいくつかを固定された日ではなく月曜にもってくることで、連休を増やすことが目的とされています。

成人式を固定された日から曜日にした背景には、成人を迎える人たちの立場の変化にあります。

成立された頃は、20歳ですとすでに働き始めている人が殆どで、実家暮らしの人も多くおられました。

ですが今は大学や専門学校へ進学する人が増えましたし、就職した人の中にも実家から離れて暮らす人が増えました。

その人たちが、「成人式は地元で」と望んでも、週の半ばに成人の日がある年だと帰省が困難になり、式に出席することを諦める人が増えたのです。

もちろん、引っ越し先の成人式に出席することは可能ですが、やはり地元の仲間と一緒にという思いは多くの人にあり、そういう背景にも配慮する形で第二月曜となったようですね。

成人式を開催する地方自治体では、大半は1月に予定していますが三連休ですので月曜ではなく、土曜や日曜に開催するところもあります。

また、長い休みで帰省する人に合わせて、GWやお盆に成人式を執り行うなど、その地域事情に合わせて開催日を決めているところもあります。

成人式はいつから始まったの?

成人の日の始まりは、第二次世界大戦後の1946年11月、埼玉県で行われた青年祭になります。

敗戦により、誰もが今日を生きていくのに精一杯な世情でした。

そんな中、次代を担っていくことになる若い世代を励まし、夢や希望を持ってもらおうと考えたのが、現蕨市の青年団長だった高橋庄次郎氏が中心となり、青年祭が開催されました。

青年祭のプログラムとして、大人の一員として認められる成年式が執り行われたのですが、町の名誉職の面々はもちろん、成年式に参加する人たちの父兄も呼ばれ行われました。

その際、強制ではないのですが、成年となった感想文を提出してもらい、製本して1つの町の資料として保管されたそうです。

この動きに影響を受けた日本政府が、1948年に公布・施行された祝日法により、1月15日に成人式が制定されました。

余談ですが、青年式の中心となった高橋氏は、後に蕨市の市長になられます。

また、成人式発祥の地の記念碑も建立され、今でも蕨市の成人式は成年式として執り行われます。

さいごに

かつての成人式といえば、大人になる意識を持つ儀式的な物でしたが、昨今は開催される場所のこともあるのか、お祭り色が濃くなってきているように感じている人は少なくないでしょうね。

そのためか、成人する人たちを「モラルのない」と言って眉をひそめる意見も多いわけですが、それは一部であることは忘れてはいけないように思います。

お祭り色の強い成人式でも、それがきちんと思い出に残り、大人の自覚を持たねばと思う成人も多いと思います。

時代にあったやり方で成人式があり、どんな中でも当人が「大人として」と考えるきっかけにはなっているはずです。

最近の若者は…と思うよりも、まずはおめでとうと祝すのも大人としての見せ方かもしれません。

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