柊鰯(ひいらぎいわし)ってナニ?なんで節分にいわしを食べるの?

同じ日本に住んでても、地域や地方にしかない風習があり、それを知った時はちょっとしたカルチャーショックなことってありますよね。
柊鰯(ひいらぎいわし)も、そんな風習の1つです。
節分の時に行われるのですが、どんなものなのでしょうか。
柊鰯に関係するよくある疑問に答えてみました。
参考にしてみて下さい。
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なんで節分に鰯を飾るの?
柊鰯とは、節分の際に門や軒先などの見えやすいところに魔除けとして飾られるもので、主に西日本の地域でよく見られる風習です。
柊も鰯も、鬼の弱点とされるもので、それで節分の日によってこないようにと、柊の枝先に焼いた鰯の頭を差して飾っておくようにしたのだそうです。
鬼は尖った物を嫌うのですが、柊の葉は固く尖っていて鬼の目に刺さるとなかなか取れず、それで嫌がるのだとされています。
鰯も顔が尖っているので、それで嫌がるのだとか。
それだけではなく、昔から魔除け・厄除けとして煙を焚かれることがありますが、鬼もまた煙を嫌いました。
鰯は油分が多く、焼くと煙もたくさん出ますし、独特のにおいがするために避けるのだそうです。
なんで節分に鰯を食べるの?
節分に鰯を食べるのは、上記のように魔除けのために煙とにおいを出すために焼き、頭は飾って残った胴体は食べると良いとされたわけです。
やはりにおいがあるので、食べると魔が寄らなくなるという考えからですね。
他に考えられた理由としては、この風習は古くからのものではあるのですが、その頃から鰯は庶民の健康食品として好まれていたことにもあります。
鰯はほぼ一年中で獲れて低価格でしたし、体を丈夫にするありがたい魚という存在だったのです。
現代では、DHAやカルシウムなどの成分が豊富だと証明されていますが、昔は実感する形で鰯を健康食品と認識していたのですね。
柊鰯はいつからいつまで飾るの?
柊鰯を飾る期間ですが、一般的には節分の日だけとされています。
飾り物をする行事はいろいろとありますが、そのほとんどが前以て飾ると良いとされますが、柊鰯は当日の朝に飾りつけて良いのです。
ただ、これにも地域で風習の説に違いがあり、早いところでは小正月から飾り始めると言います。
つまりは、半月くらいは鰯の頭が門や軒先にあるというわけですね。
対して飾りを外す時期ですが、調べたところでは4つほどの説が確認できました。
やはり地域で違いがあります。
・節分の翌日
・節分の日まで
・2月中は飾る
・一年間飾る
一年間飾るということは、次の節分で新しい柊鰯を飾るまでとなるのでしょうか。
そこは残念ながら確かな情報をつかめなかったのですが、面白いことに自然任せ的な説があり、猫に食べられるまでというのも見かけました。
確かに、長く飾ることになれば、風などで外れてしまうこともあるでしょうし、猫だけではなく鳥などに持って行かれてしまうこともありそうです。
はずした柊鰯の処分方法は?
外すとなると、処分はどのような方法でするのかとなりますね。
これに関しては正しい処分方法というのはないようです。
けれど、魔除けとして飾った物を、ゴミ箱に捨てて良いのかどうか迷ってしまいます。
地域にもよりますが、神社に相談してみるのもあります。
そうすれば、何かしらのアドバイスももらえるでしょうし、場合によっては神社で引き取ってもらえるかもしれません。
また、柊鰯を飾る風習のある人が近所にいれば、どうしているのか聞いてみたら良いのではと思います。
その地域でのルールがあるかもしれませんしね。
他には、柊鰯を塩で清め、半紙などで包んで地域のごみ処理方法で捨てるのもあります。
これが良く使われる処分方法のようです。
あとは、灰になるくらいまで焼いて、盛り塩のように玄関先などに置くこともあります。
これは次の柊鰯までそのままとなりますね。
庭があるお宅では、塩で清めて半紙に包み埋め処分するのも良いかと思います。
不謹慎な意見とは思いますが、個人的には猫や鳥に食べてもらうのが、処理という面でもありがたいような気がします。
さいごに
節分に関する風習は、柊鰯だけではなく豆のことやお祝いの仕方でも、地域によって違いがあるものです。
結婚して初めてそんな風習があると知った、なんて声も聴くことがありますが、いずれにしても続けられるような風習は残せたら良いのにと思います。
鰯を行事で使うのは、海外にもあったと確認していますが、今は廃れてしているところがないのだとか。
時代で変わる物ではありますが、誰も知らなくなるのはちょっと寂しいですね。